ノンソルラミとドライラミの違い
主流となる2つのラミネート方式
まず、軟包装資材におけるラミネート加工とはデザインが印刷されたフィルムに異素材のフィルムを貼り合せる加工のことをいいます。機能の異なるフィルムを貼り合わることで、機能性のアップ(バリア、耐熱、耐久等)を図り、内容物だけでなくパッケージのデザイン性も保護します。主流となるラミネート方式として「ノンソルベントラミネート」と「ドライラミネート」の2つが挙げられます。
有機溶剤無使用のノンソルラミネート加工
ノンソルベントラミネートは、有機溶剤無使用(non-solvent)のラミネート方式のことです。有機溶剤を使用しないため、CO2やVOCガスの排出がなく、環境面や製品の臭気が少ない、近年最もフューチャーされているラミネート方式です。エバーコート株式会社は、いち早くその性能に着目し、1983年に導入。日本トップクラスの台数保有と40年以上の歴史と実績を誇るノンソルラミネートのパイオニアです。
汎用性と接着強度に優れたドライラミネート加工
ドライラミネートは有機溶剤で希釈した接着剤を基材表面に塗り、乾燥炉で溶剤を蒸発乾燥させ、別の基材と貼り合わせる加工方法です。乾燥させてから貼り合わせるため、“ドライラミネート”と呼ばれています。汎用性が高く、接着強度に優れた加工方法で、スナック菓子やレトルト食品、冷凍食品、ペットフード等々の生活用品はもちろん、アルミニウムや、銅箔などの基材にも使用でき、耐熱性や耐薬品性が求められる包材などの加工にも広く用いられています。
ノンソルラミとドライラミを深堀り
2つの方式のまとめと現状について
ノンソルラミとドライラミ2つの方式の大きな違いは有機溶剤や乾燥工程の有無が挙げられます。ちなみに軟包装資材のラミネート加工において大部分は汎用性等の観点からドライラミネートが採用されています。下記では、2つの方式のメリットとデメリットをピックアップして違いや特徴について深掘りしていきます。
ノンソルラミネートのメリット
VOCガスの排出がない
ノンソルラミネートは有機溶剤を使用しないため、VOCガスの排出がなく、残留溶剤による内容物の品質低下の懸念もありません。さらに、ドライラミネートと比較して、接着剤の塗布量が少なく、乾燥工程が不要なためエネルギー面等々でもCO₂排出量削減につながります。
様々なラミ構成に対応
エバーコートのノンソルラミネートは40年の実績に基づいた、接着剤の配合、塗布量、エーテル、エステル系の2種の効率管理により、他社では実例の少ないノンソルラミネートでの「ボイル可能フィルム」や「アルミ蒸着フィルム」の安定供給も可能です。
高速塗工・安定塗工
ノンソルラミネートは乾燥工程もなく、ドライラミネートと比較して高速塗工が可能です。また、エバーコートのノンソルラミネートは使用設備も最新鋭。巻芯ロスレスブラシカッターシステムとトルク安定で、巻芯シワを軽減させます。また、巻締まりを防止するニアロール装置との併用で巻きズレ、シワも防ぎます。スーパーテンション装置によるカール防止で超低テンションのラミネートも可能。
ノンソルラミネートのデメリット
貼り合せの基材やインク等の制限がある。
ドライラミネートと比較するとどうしても貼り合せの基材やインク等の制限がある点はデメリットとして挙げられます。エバーコートではテスト等を積極的にチャレンジし、エーテル、エステル系の2種の効率管理、ノンソルラミネートでの「ボイル可能フィルム」や「アルミ蒸着フィルム」の安定供給も実現しています。
エージング工程が必要。
初期のラミ強度を担保するために基本的にエージング工程が必要となります。※エージングとは、37℃~42℃程度の温度に調整された管理室に一定期間保管することで接着剤の硬化を促進し、強度を確保する工程のことです。
細かな調整やオペレーションスキルが必要。
無溶剤型の接着剤は分子量が低い等、その性質の兼ね合いから、綿密なテンションコントロール、塗布量管理が特に重要になり、細かな調整やオペレーションスキルを備えたオペレーターが必要となります。エバーコートでは、ノンソルラミ導入から40年以上のキャリアを誇り、最新の技術とノウハウを身につけたプロフェッショナルなオペレーターたちが皆さまからの厳しく多様なご要望にお応えしています。
ドライラミネートのメリット
多種フィルムの組み合わせが可能
ドライラミネートは汎用フィルムから、特殊フィルムまで様々なラミ構成に対応。軽包装、ハイレトルト、特殊内容物など、あらゆる製品において接着強度、ラミ性能を確保します。
透明性に優れる
ドライラミネートは透明性に優れ、様々なデザイン(イラスト・柄)にも対応し、美しい外観と機能性を実現します。
接着剤の選択肢が多く様々な構成に対応
ドライラミネートはノンソルと比較して、接着剤の選択肢が、種類・歴史・実績の観点からも多く、接着剤の選定次第で、耐熱、耐油、耐薬品性等、様々な用途や構成に安定して対応できます。
ドライラミネートのデメリット
残留溶剤臭に注意する必要性がある
有機溶剤を使用して加工をするため、残留溶剤臭に注意が必要です。エバーコートでは、ガスクロマトグラフィーでラミネート後の臭気測定を行い、要望に沿った対応を心がけております。
エージング工程が必要。
ラミ強度を担保するために基本的にエージング工程が必要となります。※エージングとは、37℃~42℃程度の温度に調整された管理室に一定期間保管することで接着剤の硬化を促進し、強度を確保する工程のことです。
フィルムの厚み、精度が要求される
乾燥工程があるため、軟化点の低いフィルムは熱による収縮、変質がおきるリスクがあります。そのため、ドライラミネートで使用する基材は、一定の厚み、精度が要求されます。エバーコートではフィルムの指定がある場合でもご希望をもとにご提案させていただきます。
ラミネート加工なら大阪のエバーコート株式会社へ!
ドライ・ノンソルならエバーコート
エバーコート株式会社はラミネート加工において長年の実績を誇るパイオニアです。ドライラミネート、ノンソルラミネート、スリット加工、製袋加工でお困りの場合は
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